罪の残り火を慕うことなく | ヨハネの黙示録 18章

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ヨハネの黙示録 18章

天使は力強い声で叫んだ。
「倒れた。大バビロンが倒れた。」
…また、天から別の声がこう言うのを聞いた。
「わたしの民よ、彼女から離れ去れ。
その罪に加わったり、
その災いに巻き込まれたりしないようにせよ。」日本聖書協会『聖書 新共同訳』 ヨハネの黙示録 18章2節、4節

罪の残り火を慕うことなく

「大淫婦バビロン」がついに滅びる宣言がなされます。神と小羊に反し、人々を罪に誘い、迫害と流血をもたらす「バビロン」は、当時のローマ帝国と重なります。地中海世界全体に及ぶ揺るぎない権勢を誇る繁栄の頂点にあって、ローマの滅びを誰が想像できたでしょうか。しかし、「決して悲しい目に遭いはしない」とうそぶく「彼女」は、「1日のうちに」「ひとときの間に」滅亡するのです。「大淫婦バビロン」によって罪に耽溺し、神を恐れず享楽のみを貪る「地上の王たち」「商人たち」「船乗りたち」は、今滅びゆく「大淫婦」を手放し難く未練の声を合わせます。彼らが「彼女」の滅びを悲しむのは、「彼女」ゆえにもたらされる利益をこれ以上得ることができないからです。

しかし、迫害を受けた「聖なる者たち、使徒たち、預言者たちよ」、この神の裁きを「喜べ」と黙示録は励まします(20節)。けれども、キリストの教会も堕落してサタンの会堂になり得ます。だから、「天から別の声」が、加えて勧告したのです。いつも御旨に従って神を礼拝する地上の教会(『ウ告白』25章5節)となるように。

小川 洋(高松教会)