まず神に近づき、人々の間へ | マタイによる福音書 10章5a、21-33節

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マタイによる福音書 10章5a、21-33節

「人々を恐れてはならない。覆われているもので現されないものはなく、隠されているもので知られずに済むものはないからである。」日本聖書協会『聖書 新共同訳』 マタイによる福音書 10章26節

まず神に近づき、人々の間へ

主は、弟子たちに、「人々を恐れてはならない」と命じられました。理由の一つがこれです。「覆われているもので現されないものはなく、隠されているもので知られずに済むものはないからである」。

この御言葉は、まず弟子たち自身に当てはまりました。隠された恐れが、使徒たちの心にもありました。どんなに強気なことを言っても、十字架の主イエスを見捨てたとき、覆われているものは現わされました。主イエスの十字架の死の後、ユダヤ人を恐れて、閉じこもっていた姿にも、人々への恐れは明らかです。

そのようなことを重ねながら、弟子たちは、もはやその恐れを覆ったり、隠したりしないように導かれていきました。復活の主にお会いしてもなお、人々は恐ろしかったでしょう。しかし、互いに強がったり、体裁を整えたりするやり取りはありません。彼らは心を合わせて熱心に祈っていました。

あくまで神を求めます。主イエス・キリストを新たに知りながら。主は、祈る者の心から人々への恐れを締め出してくださいます。まず神に近づき、それから人々の間へ…。

貫洞 賢次(札幌伝道所)