キリストの花嫁 | コリントの信徒への手紙二 11章

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コリントの信徒への手紙二 11章

あなたがたに対して、神が抱いておられる熱い思いをわたしも抱いています。なぜなら、わたしはあなたがたを純潔な処女として一人の夫と婚約させた、つまりキリストに献げたからです。日本聖書協会『聖書 新共同訳』 コリントの信徒への手紙二 11章2節

キリストの花嫁

わたしにも愛する大事な一人娘がいます。やがて愛する人と出会い、結ばれて嫁ぐ日が来るでしょう。

パウロにとってコリント教会は誇りであり宝でした。その教会が偽使徒たちによって異なる福音・異なる霊に誘われて、信仰を失い、真の神から離れてしまうことは、何よりの痛み・悲しみでした。その教会を深く案ずる思いを、2節で「神が抱いておられる熱い思い」と言い表しています。いわゆる「熱情の神」「ねたむ神」と呼ばれる深く一途な純愛のことです。決して利己的で一方的な誤った愛憎でなく、ご自分の大切にしておられる者が乱暴に無造作に取り扱われることへの激しい嫌悪と怒りです。

ユダヤでは、娘を婚約させる決定権は、父親にありました。自分が大切に育てた娘が、ないがしろにされないように守り防ぐ責任があるからです。元々「嫁ぐ」という日本語は、自分の落ち着き先へ帰ることを指したそうです。教会は、本当の所有者であり、真の救い主であるイエス・キリストに献げられ、神からの熱い思いが与えられ、そこに留まり続けるとき、幸いなのです。

山下 朋彦(平和の君伝道所)