荒れ野に湧き出る泉 | ヨシュア記 15章

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ヨシュア記 15章

彼女は言った。「お祝いをください。わたしにネゲブの地をくださるなら、溜池も添えてください。」彼は上と下の溜池を娘に与えた。日本聖書協会『聖書 新共同訳』 ヨシュア記 15章19節

荒れ野に湧き出る泉

難攻不落と言われたキルヤト・アルバ(ヘブロン)を征服したカレブは、キルヤト・セフェル(デビルのかつての地名)を攻撃する者を求めます。そしてこれを撃って占領する者に娘アクサを妻として与えることを約束します。応答したのは、カレブの甥にあたるオトニエルでした。後にオトニエルは、敵の侵入に苦しむイスラエルを救う最初の士師として神に立てられ活躍します。

カレブの娘アクサは、父が与えた約束によってオトニエルの妻となり、結婚の祝いの品として溜池を求めました。嫁ぎ行くネゲブはユダの南部地方の乾燥した不毛の地で、水を手に入れるのが困難な地だったからです。

娘の願いに父カレブがためらうことなく上と下の溜池を与えるにまして、主は、私たちの魂の渇きを潤す命の泉を豊かに備えていてくださるお方です。時に、人生は焼けつく地を行くような苦しみに遭遇します。しかしどんなに不毛の地を行くようなことがあろうとも、泉があるなら恐れることはありません。そこには永遠の命に至る水が湧きあがり、主の豊かな慰めの内に再び力を得ることができるのです。

坂本 紀夫