大地は作物を実らせた | 詩編 67編

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詩編 67編

大地は作物を実らせました。
神、わたしたちの神が
わたしたちを祝福してくださいますように。
神がわたしたちを祝福してくださいますように。
地の果てに至るまで
すべてのものが神を畏れ敬いますように。日本聖書協会『聖書 新共同訳』 詩編 67編7節~8節

大地は作物を実らせた

「大地は作物を実らせた」。この一言を過去の出来事と受け取り、収穫を感謝して歌うことができます。作物は穀物と葡萄を指します。イスラエルの定住地では、毎年春の4月頃に大麦の収穫が始まり、小麦の収穫が続きます。神の民は、収穫した穀物の初穂を神殿祭司のところに携えてゆき、神に感謝をささげました。大麦の収穫の頃に「過越祭」、小麦の収穫の頃に「七週祭」、葡萄の収穫が終わると「仮庵祭」。神の救いの業を想い起こし、子孫に語り継ぎ、神殿の庭で祝うのです。

同じ一言を、現在の恵みと将来の望みに受け取ることもできます。ダビデ・ソロモン時代の祝福の後、王国滅亡と神殿崩壊の呪いを味わった神の民は、自らの不従順による苦難を嘆き、それを試練と受けとめました。捕囚の地バビロンで、「大地は作物を実らせている」。廃墟となった都エルサレムでも、「大地は作物を実らせるに違いない」。穀物と葡萄は神の恵みの証、主の臨在のしるしです。額に汗して畑を耕し、収穫を得るたびに、そこに主が共にいてくださいます。

二宮 創(太田伝道所)