葬り | マタイによる福音書 27章57-61節

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マタイによる福音書 27章57-61節

ヨセフはイエスの遺体を受け取ると、きれいな亜麻布に包み、岩に掘った自分の新しい墓の中に納め、墓の入り口には大きな石を転がしておいて立ち去った。日本聖書協会『聖書 新共同訳』 マタイによる福音書 27章59節~60節

葬り

キリストは十字架上で息をひきとられました。その遺体を引き取りに来た人がいます。アリマタヤのヨセフです。彼は総督であるピラトのところに向かい、遺体の引き取りを願い出ました。

キリストは十字架にかけられました。これは刑罰であり、不名誉な死に方です。その遺体を引き取ることは危険を伴うものですが、ヨセフは遺体を引き取り、墓を用意し、葬りました。キリストへの思いが危険を顧みないヨセフの行動となりました。

人が死んだら葬る。これは当たり前のことです。しかし、パウロは手紙の中で、この葬りが福音の一部であり、大切な出来事であったことを書き残しています(1コリ15章4節参照)。なぜでしょうか。それはキリストの葬りが復活へと向かうからです。キリストは死にて葬られましたが、そこで終わりではなく、復活されたのです。

墓は暗い所です。しかし、そこにキリストの光が差し込みます。私たちもやがて葬られます。墓に入ります。しかし、そこは復活の光に照らされたところなのです。

小宮山 裕一(網島教会)