マルコによる福音書 1章
イエスは40日間そこにとどまり、サタンから誘惑を受けられた。その間、野獣と一緒におられたが、天使たちが仕えていた。日本聖書協会『聖書 新共同訳』 マルコによる福音書 1章13節
野獣と一緒におられた主
常石 召一(大阪教会)
イエスは40日間そこにとどまり、サタンから誘惑を受けられた。その間、野獣と一緒におられたが、天使たちが仕えていた。日本聖書協会『聖書 新共同訳』 マルコによる福音書 1章13節
常石 召一(大阪教会)
2018年1月の聖書日課をまとめて表示します。
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天からの召命の声を聞かれた主イエスは、聖霊によってすぐに荒野へと送り出され、サタンからの誘惑を受けられました。どのような誘惑だったのか。それは「野獣と一緒におられた」という言葉から推察できます。
詩編73編22節には「わたしは愚かで知識がなく、あなたに対して獣のようにふるまっていた」との告白があります。野獣とは人間性を失った人間の象徴ということができるのです。
神を知らず、神に敵対し、愛を見失い憎しみ合い傷つけ合う人間たち。それは私たち自身の姿です。私たちは誰もが皆、自分の中にある野獣性に苦しめられ、同時に野獣のような人びとに囲まれ苦しめられています。
しかしそのただ中にイエスは身を置いてくださいました。神は、野獣の住むこの世の中を、神が共にいるところとしてくださったのです。この世は見捨てられず、神の希望の場所となりました。神を知り神と交わり、人間同士が互いに愛し合うことができるところとなったのです。