わたしの名は「レギオン」 | マルコによる福音書 5章

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マルコによる福音書 5章

イエスが舟から上がられるとすぐに、汚れた霊に取りつかれた人が墓場からやって来た。この人は墓場を住まいとしており、…イエスを遠くから見ると、走り寄ってひれ伏し、大声で叫んだ。…そこで、イエスが、「名は何というのか」とお尋ねになると、「名はレギオン。大勢だから」と言った。…追い出さないようにと、イエスにしきりに願った。日本聖書協会『聖書 新共同訳』 マルコによる福音書 5章2節~10節

わたしの名は「レギオン」

見るからに異常な人物が登場してきます。墓場に住み、並外れた怪力を持ち、石で自分を打ち、昼夜を問わず叫び続け…。その原因と正体は、彼にとり憑いた悪霊にありました。

イエスの問いかけに対し、返ってきたのは、「ワタシの名はレギオン。俺たちは大勢だから」というものでした。彼は、自分の名前すら忘れてしまうほどに自己を見失ってしまったのでしょうか。まことに悲惨この上ない有様です。

現代も、複雑な人間関係等でストレスの多い社会です。その中で心を病み苦しみ悩み叫んでいる人が沢山います。悪霊の暗躍は、ただ遠い昔の社会でのこと、自分とは全く関係がないことではありません。「あなたがたは、…不従順な者たちの内に今も働く霊に従い、過ちと罪を犯して歩んでいました」(エフェ2章1、2節)とあります。

地上における人生は、なお悩み多いものです。しかし、私たちの救い主は、悪霊に勝利され、悪しき力から解放してくださるお方です。今日、神が私たちを憐れみ助け、赦しときよめと解放とを絶えず与えてくださるように祈り願わずにいられません。

濱 民雄