苦難と慰め | コリントの信徒への手紙二 1章

RCJメディアミニストリー「ふくいんのなみ」のトップページへ戻る

コリントの信徒への手紙二 1章

神は、あらゆる苦難に際してわたしたちを慰めてくださるので、わたしたちも神からいただくこの慰めによって、あらゆる苦難の中にある人々を慰めることができます。日本聖書協会『聖書 新共同訳』 コリントの信徒への手紙二 1章4節

苦難と慰め

パウロは自信に満ち、弱さなど示したことがありませんでした。けれども根本的に変えられました。苦難や弱さも正直に語ります。苦難は苦難だけで終わらない人生へと変えられたからです。

パウロは、生きる望みさえ失うほどの辛さをも経験しました。自らの無力を深く覚えたことでしょう。そうであっても、心から神とキリストを賛美しています。苦難のただ中で神ご自身が慰めてくださいました。苦難を通して自分に注がれている主イエス・キリストの恵みを数えられるようになりました。そればかりか、自分たちの苦難が、あらゆる苦難の中にある人々を慰めることができる、とパウロは語ります。

わたしが教会へ通い始めた頃は、弱い人は宗教に頼ると言われ、憤慨したことがあります。しかし、今なら怒りません。何も問題ない立派な人のように見せる必要はありません。もともと教会は、そのようなところではありません。進行中の苦難があるとしても、見通しは明るい慰めの共同体です。「これからも救ってくださるにちがいないと、わたしたちは神に希望をかけています」(10節)。

木村 香