迫害や命の危機の中でも | 詩編 140編

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詩編 140編

主にわたしは申します。
「あなたはわたしの神」と。
主よ、嘆き祈るわたしの声に耳を傾けてください。
主よ、わたしの神よ、救いの力よ
わたしが武器を執る日
先頭に立ってわたしを守ってください。日本聖書協会『聖書 新共同訳』 詩編 140編7節~8節

迫害や命の危機の中でも

詩人は、蛇のような鋭い舌を持ち、蝮の毒を唇に含んでいるような敵と遭遇しました。彼らは言葉の罠を仕掛け、行く道に落とし穴を掘っています(4~6節)。

詩人は、その中で神に祈り訴えます。「主よ、嘆き祈るわたしの声に耳を傾けてください」と。また、敵が、自らの唇の毒を自分の頭にかぶり、立ち上がることができなくなれば、と願います。詩人は、舌を操って人を陥れる者は、神により退けられると信じています(10~12節)。

ところで、このメッセージを準備しているとき、フランスでISによる同時多発テロが起こりました。悲しみや怒りの中で、嘆き祈る声が上がっています。今の時代、群衆の中に身を隠すテロの罠が、社会を脅かしています。

では、詩人の「わたしが武器を執る日、先頭に立ってわたしを守ってください」という祈りを、今日、どのように理解すればよいのでしょうか。私たちがとるべきは神の武具、身に着けるべきは、平和の福音です(エフェ6章13~18節)。偽りの言葉を退け、世界の平和のために根気よく祈り続けることが求められています。

木村 恭子(川越教会)