神の恵みにしがみつく | 使徒言行録 13章

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使徒言行録 13章

集会が終わってからも、多くのユダヤ人と神をあがめる改宗者とがついて来たので、二人は彼らと語り合い、神の恵みの下に生き続けるように勧めた。日本聖書協会『聖書 新共同訳』 使徒言行録 13章43節

神の恵みにしがみつく

「神の恵みの下に生き続けるように」という言葉は、「神の恵みにしがみつく」とも訳せる言葉です。聖霊によって宣教へと送り出されたパウロとバルナバは、信じた人々におめでとうと言ったのではなく、「神の恵みにしがみつきなさい」と強く促しました。握りしめる親の手を子どもが握り返すように、神の恵みにしがみつくのです。

パウロとバルナバは、救いの安楽椅子に座っているのでなく、迫害に直面しながら宣教しました。彼らは迫害や試練の中で神の恵みにしがみつきました。しがみつける恵みが、彼らの目の前にいつもありました。

信仰者は、どのような状況にあろうと、自分は神の恵みの下にいると確信します。そして、他の何者によってでもなく、神の恵みによってこそ生きるのだと決意します。他のものの下でなく、神にひたすらしがみつくことが、信仰者の生き方です。

私たちは、他のものに依り頼んで生きよという誘惑を絶えず受け、その声にさらされています。恵みに依り頼んで生きることは戦いであり、集中力と祈りが必要です。そのような私たちに「神の恵みにしがみつく」力が、今日も豊かに与えられますように。

吉岡 契典(神戸改革派神学校)