大宮季三(横浜中央教会牧師)
メッセージ:高く超えている神の視点
おはようございます。横浜中央教会の大宮季三です。
あなたは、「もうこれしかない!」と追い詰められた経験はあるでしょうか。テストや仕事、人間関係で、精神的に追い詰められたとき、人間は、通常の判断ができない状況になってしまうことがあります。心と体が緊張し、視野が急に狭くなる感覚です。
ここ数年、「闇バイト」という名の犯罪に加担してしまう若者のニュースが、後を断ちません。大金をちらつかせるSNSの求人に惹かれ、軽い気持ちで足を踏み入れた結果、抜け出せなくなるケースも多い、と報じられています。
大きな犯罪に加担するようになるまでに、幾つもの判断を誤ってしまっているのですが、今の状況では「これしかない」と追い詰められてしまった結果だ、と言えます。客観的には危険だと分かるのに、当事者には唯一の道に見えてしまう。私たちも状況が狭まると、同じような錯覚に陥るのではないでしょうか。
そんなとき、聖書は、思いがけない風穴を開けます。イザヤ書には、このような言葉があります。「天が地を高く超えているように わたしの道は、あなたたちの道を わたしの思いは あなたたちの思いを、高く超えている。」(イザヤ55:9)神の視点は私たちの遥かに上にある、と聖書は語ります。
必ずしも、聖書を読んだ瞬間に現実の問題が即座に消えるわけではありません。むしろ、そのようなことは少ないかもしれません。しかし、「高く超えている」神の言葉に触れると、今の状況を違う視点で見ることができるのではないでしょうか。
時には、いろんなことから逃げる必要があると思います。しかし、生きることから逃げないために、私たちの思いを越えている神の言葉、聖書の言葉に耳を傾けていただきたいと思います。