
中山 仰(花見川教会牧師)
メッセージ:毒の餌
おはようございます。花見川キリスト教会牧師の中山仰です。
子どもの頃に、「シートン動物記」が好きで、よく読みました。だいぶ忘れたものもありますが、強烈に覚えている話があります。罠に狐の子がかかり、その子どもの世話をしていたときのことです。人間が与える餌を食べようとしません。でも、弱りません。夜になると母狐が来て、餌を運んできていたからです。
その餌を心待ちにして、嬉しそうにそれを食べる間、母狐は、その子を檻から救い出そうとして、柵の下を掘ったり、金網を破ろうといろいろ努力をしますが、壊せません。それが幾日も続いたある晩、母狐は、いつものように餌を持ってやってきます。子狐は喜んで、その餌にぱくつきます。母狐は、努力して助けようとしたのですが、最後に無理と判断したようで、毒の餌を与えて、死に至らしめます。
この話を読んだ当時、何で子狐を解放してあげなかったのかと思ったものでした。と同時に、自然の中で生きることは厳しいことなのだ、と教えられました。
それについて、牧師となって考えさせられたことがあります。罪に陥って、罪の枷に縛られ、何事もなく暮らしていると思っていた私たちです。しかし、その状態がどれほど不自由で、間違っていた生き方であるかということを、聖書を通して教えられました。
神を神としてあがめない私たちに対して、父である神は、私たちに毒の餌を与えるのではなく、何と、独り子イエス・キリストを身代わりとして与える方法を取られたのです。それが、私たちの罪の身代わりとしての十字架の死であることと重ね合わさった時、神の計り知れない愛を感じました。
この一年、あなたもこの愛を求めていきませんか。
※あさのことばのプレゼント締切はその週の土曜日です。









