リジョイス聖書日課

サムエル上21章 必死のダビデと神の憐れみ

放送日
2025年12月10日(水)
お話し
辻 幸宏(大宮教会牧師)

12月10日(水) サムエル上21章

「ダビデは…言った。「王はわたしに一つの事を命じて、『お前を遣わす目的、お前に命じる事を、だれにも気づかれるな』と言われたのです。」
日本聖書協会『聖書 新共同訳』サムエル記上21章3節

 ダビデは、祭司アヒメレクから助けを受けるに際して、サウルから追われていることを隠し、サウル王から「お前に命じる事を、だれにも気づかれるな」と命じられたと語り、自分の命を守るために嘘をつきました。その結果、ダビデは本来祭司しか食べることが許されていない聖別されたパンと、ゴリアトの剣を受け取りました。さらにダビデは、サウルから逃れるために、ガトの王アキシュのところに身を寄せようとしました。ダビデは、自らの身分が明らかになることを非常に恐れ、アキシュの家臣にダビデの身分が明らかになったとき、ダビデは、気が狂ったようにふるまいました。

 ここには、逃亡生活の中であらゆる手段を用いて、必死に身を守ろうとするダビデの姿が描かれています。

 後に主イエスがこの出来事に触れておられます(マタ12章3、4節参照)。神の掟も緊急の場合には破られることもあるという特例としてではありません。御言葉に聴き従って生きるダビデを、主が守り、危険から救ってくださったということ、神の憐れみを証しする出来事とされています。ダビデを救ったのはダビデの必死さでなく、神の憐れみです。きょう、私たちにも、この神の憐れみは注がれています。

 【祈り】

 すでに救いをお与えくださった神の恵みに感謝して、きょうも生きることができるようにしてください。

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