11月17日(月) サムエル上16章
「なすべきことは、そのときわたしが告げる。あなたは、わたしがそれと告げる者に油を注ぎなさい。」
日本聖書協会『聖書 新共同訳』サムエル記上16章3節
主なる神がダビデに油を注がれる、神の主権が描かれる章です。
イスラエルの民は、サムエルに不満を抱き、周辺諸国のような王を求めました。それは、神を否むに等しい悪でしたが、神は民の求めに応じて、最初に立ててくださったのがサウルでした。サウルは、神に徹底的に従う信仰の試み(13章のペリシテ人との戦い、15章のアマレク人との戦い)を乗り越えることができませんでした。
しかし、この神への従順を求められるのは、民とサウルだけではなく、預言者サムエル自身への試みでもあったのです。サムエルは、神に従順な預言者として描かれますが、2節では弱音を吐いています。御言葉を伝えることに伴う危険を恐れたのです。
主の御言葉はいつも簡潔です。その御言葉を受けとめ、たとえ自分の思いに反しても、どこまでも従おうとすることが信仰です。その素直さは、何に起因するでしょうか。元来の性格の良い者が従順さを持つのではありません。信仰の従順は、神の賜物でしかあり得ません。
油注がれた日からダビデに降る「主の霊」(13節)に支えられるダビデと、主の霊が去って、かわりに「悪霊」(14節)にさいなまれるサウルがそれを明らかに示しています。
【祈り】
頑なで不従順な者に、主を信じ受け入れて依り頼む心を与えてくださる、尊い主の恵みに感謝します。









