リジョイス聖書日課

ルカ19章1-10節 失われていた「あなた」を訪れるイエス

放送日
2025年11月2日(日)
お話し
石本耕一(四国中会巡回教師)

11月2日(日) ルカ19章1-10節

「人の子は、失われたものを捜して救うために来たのである。」
日本聖書協会『聖書 新共同訳』ルカによる福音書19章10節

 「背が低かった」ザアカイは、そのことによって周囲から馬鹿にされ、今で言う「いじめ」の対象にされて居場所を失ったのかもしれません。そうしたことで彼が、罪人と呼ばれる徴税人の頭になったのだとしたら、現代の日本で社会的排除を受けた人びとが、反社会的勢力と呼ばれる疑似家族的な団体を作っていることに通じるものがあります。日本社会で「罪深い男」たちと目される彼らの中には、じつは寂しがりやの人が多いと言われます。力も金も手に入れたザアカイも、本当は寂しかったのではないでしょうか。主イエスはそのようなザアカイの名を呼んで、彼の家に泊まってくださいました。

 イザヤ書43章1節(新改訳)には、「恐れるな。わたしがあなたを贖ったのだ。わたしはあなたの名を呼んだ。あなたはわたしのもの」とあります。人はすべて、罪の中に失われた状態で生まれてくるのですが、主イエスは、そのような私たちを捜し出して、私たち一人ひとりの名を呼んでくださっています。そして、「あなたはわたしのものだよ」と言ってくださるのです。

 主イエスは、罪の中に失われていた「あなた」を捜し出し、「あなた」を救うために訪れてくださいました。だから、もう寂しくはありません。

 【祈り】

 罪人であるわたしの名を呼び、救いの交わりに入れてくださった主イエスに感謝します。