10月17日(金) コヘレト8章
わたしは…昼も夜も眠らずに努め、神のすべての業を観察した。まことに、太陽の下に起こるすべてのことを悟ることは、人間にはできない。
日本聖書協会『聖書 新共同訳』コヘレトの言葉8章16-17節
どうしてですか。そう問わずにはいられない理不尽な現実が、この世にも、そこに生きる私たちの営みにも溢れています。受け入れがたい現実を前に、「なぜ」「どうして」と問い続けます。しかも、答えの出ないその問いは、しばしば、新たな怒りや悲しみ、自己嫌悪を生んでいくように思います。でも、問わずにいられない。
そのような私たちに、コヘレトは「まことに、太陽の下に起こるすべてのことを悟ることは、人間にはできない」(17節)と語りかけます。有限な人間は、永遠の神の業をすべて知り尽くすことなどできないと言うのです。
では、どうしたらよいのでしょう。なおも問い続ける私たちに、主は、「わたしは、あなたたちのために立てた計画をよく心に留めている、と主は言われる。それは平和の計画であって、災いの計画ではない。将来と希望を与えるものである」(エレ29章11節)と語りかけます。
答えの出ない問いの連鎖を断ち切る鍵、それは「なぜ」の先に、将来と希望を与えてくださる神を見ることです。その神が与えてくださった今を「いかに生きるか」に、心の向きを変えることです。その歩みを「天と地の一切の権能を授かっている」主イエスが共にいて支えてくださいます。
【祈り】
主よ、「なぜ」「どうして」と問い続ける私たちを守り、導いてください。