7月15日(火) ヤコブ3章
あなたがたの中で、知恵があり分別があるのはだれか。その人は、知恵にふさわしい柔和な行いを、立派な生き方によって示しなさい。
日本聖書協会『聖書 新共同訳』ヤコブの手紙3章13節
心に植え付けられた御言葉を受け入れたキリスト者は、上から出た知恵を求めます。
ヤコブは、多くの人が教師になってはならないと命じています。それは、教師が言葉による過ちのために厳しい裁きを受けることになっているからです(1節)。人間はあらゆる生き物を制御できますが、自分の舌を完全に制御できる人はいません(8節)。舌から発せられる悪い言葉は、誰にも抑えられない破壊力を持ち、時には人生全体を破壊します。特に、世の知恵を求める教師の言葉は、妬みや利己心、混乱、さらにはあらゆる悪い行いを引き起こし(16節)、個人だけでなく共同体全体をも危険にさらします。
そこで、ヤコブは、舌を制御するために、上から出た知恵を求めるように命じています(17節)。馬の口にくつわをはめて従わせれば、その体全体を制御することができます。しかし、人の口を制御できるものは何一つありません。それができるのは、上から出た知恵だけです。
キリスト者は、純真で、温和で、優しく、従順な、上から出た知恵を求め、それにふさわしい柔和な行いを示すときに、健全な共同体を築き上げていくことができるのです。
【祈り】
神よ、私たちに上からの知恵を与え、柔和な行いを通してあなたの愛を示す者としてください。