7月14日(月) ヤコブ2章
神は世の貧しい人たちをあえて選んで、信仰に富ませ、御自身を愛する者に約束された国を、受け継ぐ者となさったではありませんか。
日本聖書協会『聖書 新共同訳』ヤコブの手紙2章5節
心に植え付けられた御言葉を受け入れたキリスト者は、人を分け隔てしてはなりません。
どの社会においても、富んでいる者は羨望の的になりやすいものです。特に、ギリシア・ローマ社会で疎外されていた人びとにとって、より良い生活を手に入れる唯一の手段は、上流階級の恩恵を受けることでした。そのため、当時の人びとは富んでいる者に対していっそう強い憧れを抱いていたことでしょう。会堂に金の指輪をはめた富裕な人が入ってくると「こちらの席にお掛けください」と丁重に迎える一方で、貧しい人が入ってくると「そこに立っているか、わたしの足もとに座るかしていなさい」と言うのです。
しかし、ヤコブは人を分け隔てしてはならないと命じています。なぜなら、神は、世の貧しい人たちをあえて選んで、信仰に富ませ、神の国を受け継ぐ者となさったからです。富そのものは悪いものではありませんが、富で人を分け隔てるのではありません。
神が貧しい私たちを憐れみ、主イエスを世に送ることで、その愛を示してくださいました。私たちも貧しい者に対して神の愛を実践することで、この世において健全な神の国を築き上げることができるのです。
【祈り】
神よ、あなたの憐れみを私たちに注ぎ、人を分け隔てせず、愛せるよう導いてください。