7月5日(土) 詩編87編
いと高き神御自身がこれを固く定められる。
日本聖書協会『聖書 新共同訳』詩編87編5節
この詩編は、元は、バビロン捕囚から解放され、ようやく祖国に戻れたものの、多くの困難に直面し、意気消沈しがちだった古代イスラエルの民(エズラ記、ネヘミヤ記参照)に向かって歌われたものと思われます。
それにしても、何と力強い信仰の言葉が語られていることでしょう。「主がヤコブのすべての住まいにまさって愛されるシオンの城門よ」と、都エルサレムの栄光を高らかに歌い(2、3節)、主を力強く賛美します。驚くべきことに、敵対する国々からもエルサレムで生まれ、主の民とされる者たちが出ると語ります(4〜6節、ラハブ=エジプト)。つまり、世界中で神の民が生まれ、神を喜び、賛美する者たちの姿が見られるようになることを大胆に告げます。これはアブラハムへの神の約束(創12章2、3節)の成就であり、主イエスの来臨と復活を起点として見事に実現して来ました。最後には神ご自身により、天のエルサレム(ヘブ12章22節)において完全に実現します。
厳しい現実の中、かつて主の民は神ご自身が実現される壮大な救いの約束と計画を見上げて鼓舞され、前進しました。私たちも困難の中、天を仰ぎ、神がご自分の約束と計画を必ず実現されることに固く目をとめ、前進していきたいと思います。
【祈り】
主よ、望んでいる事柄を確信し、見えない事実を絶えず私たちに確認させてください(ヘブ11章1節)。