リジョイス聖書日課

士師11章 悲劇を招いたエフタの誓い

放送日
2025年6月3日(火)
お話し
禰津省一(熊本伝道所代理宣教教師)

6月3日(火) 士師11章

「ああ、わたしの娘よ。お前がわたしを打ちのめし、お前がわたしを苦しめる者になるとは。わたしは主の御前で口を開いてしまった。」

日本聖書協会『聖書 新共同訳』士師記 11章35節

イスラエルが主なる神を捨て去ったとき、アンモン人とペリシテ人によって十八年間にわたって苦しめられました。彼らがようやく主なる神に立ち帰ると、神はギレアドの人エフタを士師として立てられました。彼は遊女の子であり、受け継ぐ土地はないと言われて、追い出されました。彼は勇士であり武力にたけていたので、その地でならず者たちの頭となりました。アンモン人からの総攻撃を前にしてギレアドの長老たちはエフタを呼び戻して指揮官とし、アンモン人に対峙しました。

 彼は、攻撃を思いとどまらせようとアンモン人と交渉しますが、不調に終わり、戦いとなります。このときエフタは、勝利の暁に最初に我が家から迎えに出る者を献げ物とします、と神に誓いました。焼き尽くす献げ物、すなわち人身御供とするという意味です。ギレアド軍が勝ち、エフタが家に戻ると、愛する一人娘が鼓を打ち、踊りながら出て来ました。エフタは衣を裂いて悲しみますが、娘は二か月の嘆きの時を経て自らの命をささげました。

 人身御供という過酷な業を神への信仰の証しとしたことは、行いによる救いを神に求めるものです。それは祈りではなく、神との取引でした。エフタの軽はずみな誓いの代償は悲しいものとなりました。

 【祈り】

 誓ってはならないという主の戒めをいつも思い出させてください。