リジョイス聖書日課

士師記3章 たとえ不格好であっても

放送日
2025年5月15日(木)
お話し
吉岡 契典(神戸改革派神学校教授)

5月15日(木) 士師記3章

主は彼らのために一人の救助者を立てられた。これがベニヤミン族のゲラの子、左利きのエフドである。
日本聖書協会『聖書 新共同訳』士師記3章15節

 二人目の士師であるエフドは、左利きでした。聖書において、左は右に比べて、力弱く、位が低いことを意味すると捉えられることが一般的でした。そのため「左利きのエフド」という呼び名は、彼にとって不名誉な肩書であったかもしれません。ちょっと間の抜けたような、正々堂々とは言えないような活躍の仕方だったのですけれども、しかし神は、ちょうどサウスポーのボクサーのパンチのように、おそらく奇襲作戦とか、敵の王の不意をつくという点で、エフドが持っていた左利きという、特性をお用いくださいました。

 彼は背きを繰り返すイスラエルの民の中から選び出されました。そしてそのエフドを選び用いてくださった神は、私たち一人ひとりをも、かけがえのない存在として見ておられます。神様は、私たちが弱さや欠けと捉えがちな部分をも、その人にしかないユニークな賜物として、祝福してくださいます。

 やり方は不格好であったり、立派な信仰生活を歩んでいるわけでもないかもしれませんけれども、大丈夫です。神はそういう私たちをこそ、きょうも特別な眼差しで見守り、大きく用いてくださるのです。そのことを覚え、この賜物を神の栄光のために用いることができるように祈りましょう。

 【祈り】

 私たちの弱ささえも用いて、神が御業をなされますように。