牧野信成(長野まきば教会)
メッセージ:続・旧約聖書の女性たち バトシェバ
おはようございます。長野まきば教会の牧野信成です。
ダビデの妻となり、後にソロモンを産んだ「パト・シェバ」についてお話しします。
国民が戦争に出ている最中、ダビデは、夕方涼しくなった頃、屋上を散歩していました。すると隣の家の屋上で、美しい女性が沐浴しているのに気が付きます。彼女は、ダビデの忠実な部下であるヘト人ウリヤの妻でした。
そこで王は、すぐにも使いを送って、彼女を王宮に召し上げ、ベッドに誘い込んで妊娠させてしまいます。自分の権力が神に属することを都合よく忘れ、欲に従って行動したことにより、ダビデは、取り返しのつかない罪を犯します。
バト・シェバにとっては、一国の王に仕えて子どもを産むことは、玉の輿であったかもしれません。ダビデの策略によって、夫は戦場で死んでしまい、結果としては王宮の一員となり、ダビデの後継者であるソロモンを出産することになります。ソロモンが王座を継いだ暁には、彼女は「王の母」となるわけです。そのような計算が、バト・シェバにあったかどうかは分かりません。聖書は、複雑であったであろう彼女の内面を明かしません。
しかし、権力は、指導者を動かして、立場の弱い女性、そして男性につけこみ、あたかもゴミのように扱う、神の御旨に適わない恐るべき罪へと落とし込みます。不倫の罪は、モーセの律法によれば死罪です。もし罪を認めて悔い改めなかったら、ダビデの未来はなかったでしょう。
そういう泥沼の中で、軽率で自分中心という罪が引き起こす策略と暴力の真っ只中で、神の救いの歴史は刻まれた、と旧約聖書は教えています。