中山仰(花見川キリスト教会牧師)
メッセージ: 歌は平安に導く
おはようございます。花見川キリスト教会の牧師、中山仰です。
今日は、歌の歌詞について考えてみたいと思います。近代になると、西洋音楽が日本に入ってきます。日本に導入する際には、歌詞を訳さなければなりません。詩人たちが、苦労して訳したのだと思いますが、美しい描写に流されて、本来の歌詞から逸脱するものがあることに気が付きました。
たとえば、ブラームスの子守歌には、日本語訳がたくさん残されています。武内俊子さんの日本語の歌詞では「ねんねんころり 母の歌に 月も昇る 夢の小道 ひらりひらりひらり 蝶々 花のかげへ 宿をかりに」とあります。
原曲のドイツ語では「こんばんは、おやすみ、天使たちに見守られて、夢の中で見せる子どものキリストの木を。幸せに優しく眠りなさい。夢の中で天国を見なさい。」というようなものです。日本語の歌詞も力作ですが、原詩の、神さまやイエスさまのことが全く入っていないことを残念に思いました。
子どもたちが一番安心できるのは、母親が側にいて、いつも見守ってくれることでしょう。大人でも、絶対に守ってくれる、力強いお方が側にいてくれると知れば、本当に安心できます。
旧約聖書の詩編23編には「死の陰の谷を行くときも わたしは災いを恐れない。あなたがわたしと共にいてくださる。あなたの鞭、あなたの杖 それがわたしを力づける。」とあります。詩編には、本当に絶望しているときに立たせてくれる神により導かれる歌が随所に歌われています。あなたも教会で一緒に詩編を味わいませんか。