三川栄二(稲毛海岸教会牧師)
メッセージ: 「草は枯れ、花はしぼむ 」
いかがお過ごしですか。三川栄二です。
聖書の舞台であるパレスチナ地方では、雨が一滴も降らない乾季になると、野の草花は次第に緑を失い立ったまま枯れていくそうです。特に東からの熱風が吹くと、野に咲いていた草花が立ったまま枯れてドライフラワーのようになってしまうのです。
青々としていた草がほんのしばらくの東風であっという間に枯れてしまう、そんな出来事を目の当たりにしながら、聖書は「草は枯れ、花はしぼむ」(イザヤ40:8)と生きるものの空しさを語ります。「人の生涯は草のよう、風がその上に吹けば消えうせ、生えていたところを知る者もなくなる」(詩編103:15-16)。
確かにわたしたちの人生には草のように儚く弱い面があります。しかし、だから聖書は人生は空しいとか、無意味だと語るのではなくて、朽ちないもの、確かなものを拠り所とするようにと呼びかけているのです。
そこで「草は枯れ、花はしぼむ 」と言う言葉の後に「神の言葉はとこしえに立つ」と続けられます。それはわたしたちの人生がどれほど成功を収め、繁栄したとしても、それは一時のことに過ぎないのだ、ということを考えさせます。しかし。だから人生は空しいと投げやりにさせるのではなくて、もっと堅固で確かなものを拠り所としてしっかりとした人生を築くようにと呼びかけているのです。
「草は枯れ、花はしぼむが わたしたちの神の言葉はとこしえに立つ」(イザヤ40:8)。朽ちず枯れない、確かなものを拠り所として、きょうの一日を始めていきたいと思います。
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