えにしだの木の下での休息 | 列王記上 19章1-8節

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列王記上 19章1-8節

彼はえにしだの木の下で横になって眠ってしまった。御使いが彼に触れて言った。「起きて食べよ。」日本聖書協会『聖書 新共同訳』 列王記上 19章5節

えにしだの木の下での休息

ここはエリヤの生涯の中でも最も暗い失意と絶望の時です。この直前の18章に、有名なバアルの預言者たちとの対決の場面があります。それは圧倒的な勝利に終わるものの、イゼベルの恐るべき追撃を招くことになりました。

怒りに燃える敵に対し、エリヤは実に弱々しく逃亡せざるを得ません。逃亡の果てに彼はユダの荒れ野に入り、1本のえにしだの木の下に座って言います。「主よ、もう十分です。わたしの命を取ってください。わたしは先祖にまさる者ではありません」。もうここで死なせてくださいとの願いです。もうこれ以上無理です。わたしはそんなに強くない、と。

えにしだは、今日でもユダの荒れ野に自生する3メートル程の木で、ほうきのように細かい枝を広げます。春には黄色い花をびっしりとつけ、たいそう美しいものです。実は、私たちの教会でも育てています。

エリヤはこのえにしだの木の下で、十分な休息をいただきました。疲れてしまった者には、休息が必要です。神は言われます。「起きて食べよ。この旅は長く、あなたには耐え難いからだ」。旅はまだ続くとは、なんと厳しい言葉かと思います。でも、その旅を導き、歩き続ける勇気を与えてくださる神が、生きておられます。

【祈り】

主よ、どうぞ一人ひとりに十分な休息と、命のパンと命の水を与え、人生の旅路を歩み通させてください。

坂井 孝宏(湘南恩寵教会)