教会のために苦悩する伝道者 | ガラテヤの信徒への手紙 1章

RCJメディアミニストリー「ふくいんのなみ」のトップページへ戻る

ガラテヤの信徒への手紙 1章

あなたがたがこんなにも早く離れて、ほかの福音に乗り換えようとしていることに、わたしはあきれ果てています。日本聖書協会『聖書 新共同訳』 ガラテヤの信徒への手紙 1章6節

教会のために苦悩する伝道者

ガラテヤの信徒への手紙はその論調の激しさから「戦いの手紙」と呼ばれてきました。この手紙から浮かび上がってくるのは、教会のために苦悩する一人の伝道者の姿です。

ガラテヤの教会はパウロが開拓した教会です。彼が一人びとり福音を伝え、キリストの恵みへと招きました。そして、教会ができるとパウロはガラテヤの地を離れ、彼に代わって他の伝道者が出入りするようになります。彼らの中には、パウロの伝えた福音とは異なる「ほかの福音」を説く者がいました。その教えが人びとをとらえて、瞬く間に教会の中に広がっていきました。

教会の様子を伝え聞いたパウロは、「あなたがたがこんなにも早く離れて、ほかの福音に乗り換えようとしていることに、わたしはあきれ果てています」と心情を吐露します。彼は驚きと落胆を隠しません。

しかし、パウロはガラテヤの教会を見放すことはしません。彼は父親のように教会に「ほかの福音」を伝えた者たちを厳しく叱責しました。その一方で、母親のような心で教会の人びとに優しく語りかけました。

パウロはなんとかしてキリストの福音から離れた者を呼び戻そうとします。そして彼らを信じる者に生まれ変わらせることを願って語りかけたのです。

【祈り】

主よ、まことの福音にとどまり、福音の喜びで満たしてください。

細田 眞(福島伝道所)