いったい何が成し遂げられたのか | ヨハネによる福音書 19章28-30節

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ヨハネによる福音書 19章28-30節

イエスは、このぶどう酒を受けると、「成し遂げられた」と言い、頭を垂れて息を引き取られた。日本聖書協会『聖書 新共同訳』 ヨハネによる福音書 19章30節

いったい何が成し遂げられたのか

新約聖書には主イエスが十字架の上で語られた言葉が、合わせて七つ記録されており、古代より「十字架上の七言」と呼ばれています。ヨハネによる福音書にはそのうちの三つが記されています。その三つ目が「成し遂げられた」です。

これは、「父よ、わたしの霊を御手にゆだねます」(ルカ23章4節)と共に、十字架上の最後の言葉、そして主イエスの地上の御生涯における最後の言葉となりました。「成し遂げられた」。一体何が成し遂げられたのでしょうか。

この直前、主イエスは「渇く」と言われました。「こうして聖書の言葉が実現した」と書かれています。これは、詩編22編16節「口は渇いて上顎にはり付く。あなたはわたしを塵と死の中に打ち捨てられる」を指しています。

死の苦しみの中で、主イエスはご自身に委ねられた救いの業の完成を知り、安堵の中で「成し遂げられた」と言って息を引き取られました。28節には「すべてのことが今や成し遂げられたのを知り」とも書かれています。罪のない神の御子であるお方が、神のご計画により、私たちに代わって神の裁きを受けられました。こうして罪人を義とする救いの御業が成し遂げられたのです。

【祈り】

ただ恵みによって、私たちの罪を赦す神の恵みを感謝します。主の名によって祈ります。アーメン

禰津 省一(熊本伝道所)