主はイスラエルを救われた | サムエル記上 14章

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サムエル記上 14章

こうして主はこの日、イスラエルを救われた。日本聖書協会『聖書 新共同訳』 サムエル記上 14章23節

主はイスラエルを救われた

ヨナタンによる奇襲が成功して、ペリシテ軍は大混乱に陥りました(15節)。ペリシテ軍を追い払う絶好の機会ですから、サウルはイスラエル軍に命じてペリシテ軍を追撃させます(20節)。そうして、この日、イスラエルは勝利を得ることができました。

サウルは、夜の間もペリシテを追って下るべきか、神に尋ね求めました。しかし、神は答えられません(37節)。これはどういうことでしょうか。実のところ、サウルの振る舞いはちぐはぐでした。神の箱を運び込ませて神の御心を求めますが(18節)、ペリシテの動揺が大きくなっているのを見て「もうよい」と言い(19節)、自ら戦場に赴きます。夜になるまで食べ物を口にしないという無謀な誓いを兵士に求め(24節)、兵士が空腹に苦しむと慌てて動物を屠る祭壇を築かせます(35節)。サウルには、神に聞き従うのではなく、自分の思いを優先する姿があらわです。それゆえの神の沈黙だと言えるでしょう。

そのような王の姿にもかかわらず、勝利したのです。それは、「主が」イスラエルを救われたと告白すべき、主の救いの御業にほかなりません。

望月 信(鈴蘭台教会)