罪のために死んでいた | エフェソの信徒への手紙 2章4-6節

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エフェソの信徒への手紙 2章4-6節

しかし、憐れみ豊かな神は、わたしたちをこの上なく愛してくださり、その愛によって、罪のために死んでいたわたしたちをキリストと共に生かし、―あなたがたの救われたのは恵みによるのです―キリスト・イエスによって共に復活させ、共に天の王座に着かせてくださいました。日本聖書協会『聖書 新共同訳』 エフェソの信徒への手紙 2章4節~6節

罪のために死んでいた

「罪のために死んでいた」。激しい言葉遣いです。でも、こういう言葉で自分の過去を振り返ることができる人は幸いです。神の恵みによって、自分の過ちに気づかせていただいた人です。そして今は、「キリストと共に生きる」喜びを知っている人です。

宗教改革者カルヴァンは、その代表作である『キリスト教綱要』の冒頭で、自分自身の罪と悲惨とをはっきりと認識する必要を教え、「自分自身に対する不快感を抱き始めてからでなければ、神を真剣に渇望することはできない」と言います。不快感という言葉がおもしろいです。それほどの、徹底した自己否定が必要と言うのです。いや、むしろ聖なる神の御前に立つということを真剣に考えるなら、そうならざるを得ないのです。カルヴァンという人は、神の御前での自分の罪深さに対して絶望しきっていた人でした。

私たちはまさしく「死んでいた」者でした。しかし、そのような者を、憐れみ豊かな神がこの上なく愛してくださいました。この愛からすべてが始まりました。「お前を棄てたくない、再生させる」と神が望んでくださったのです。

坂井 孝宏(湘南恩寵教会)