12月26日(金) ルカ2章22-35節
「主よ、今こそあなたは、お言葉どおり
この僕を安らかに去らせてくださいます。
わたしはこの目であなたの救いを見たからです。」
日本聖書協会『聖書 新共同訳』ルカによる福音書2章29-30節
2025年も残り少なくなってきました。新年を目前にすると私たちは期待と不安を抱えます。新しい年になっても問題がリセットされるわけではありません。家計の不安、健康の心配、人間関係の歪みなど、多くの課題が年を跨ぎます。
このようなときに思い起こしたいのが幼子イエスを抱いたシメオンの言葉です。彼は、律法に従い神殿へ来た「両親」の幼子イエスを腕に抱きました。「主よ、今こそあなたは、お言葉どおりこの僕を安らかに去らせてくださいます。わたしはこの目であなたの救いを見たからです」。長年の期待と祈りが、幼子によって満たされました。親と一緒でなければ何もすることもできないような幼子の中に、世界を覆う闇を貫く光を見いだしました。
一年を振り返れば、なお消えない葛藤や痛みを思い起こします。けれども救い主が来られたという事実は揺らぎません。問題が未解決でも、キリストを抱くときに平安が与えられます。十字架と復活へと歩まれるこの幼子は、私たちの罪と後悔を背負い、新しい命を約束してくださいます。イエス・キリストという救い主を抱き、今年を、そして地上の旅路を終えられるなら、これ以上の幸いはありません。
【祈り】
主イエスによる救いを信仰の目によって見させてくださり、新しい年を迎えることができますように。









