11月21日(金) サムエル上20章
「安らかに行ってくれ。わたしとあなたの間にも、わたしの子孫とあなたの子孫の間にも、主がとこしえにおられる、と主の御名によって誓い合った…。」
日本聖書協会『聖書 新共同訳』サムエル記上20章42節
互いの存在を賭けた、緊張感に溢れる魂のつばぜり合いをなす箇所です。ダビデとヨナタンは、友情を確かめ合います。そして同時に、駆け引きし、家族一族に関わる安全の保証(16節「家の契約」)まで結びます。そのようにして、ダビデの危機回避の綿密な計画を立てます。しかし、それは、二人にとっての王、ヨナタンにとっては父であるサウルをだます計画です。その上ダビデは、サウルを欺くために、神への献げものを偽りの言い訳にするという計画です。
ヨナタンは、単に親の愛を捨て、友の愛を選んだのではありません。ダビデが、あの宿敵ゴリアトを倒したとき、すでに「ヨナタンの魂はダビデの魂に結びつき、ヨナタンは自分自身のようにダビデを愛した」のです(18章1節)。一介の羊飼いの少年が、神への崇高な畏敬の心を持っていることに、ヨナタンは激しく同調したからです。ヨナタンもおそらくダビデと同じ信仰、神を畏れる信仰を持っていたに違いありません。
だから、二人の緊張の対話の中にも、「主は生きておられ」「主の御前で」「主が共におられるように」「主は生きておられ」「主がとこしえにおられ」「主の御名によって誓い合った」という言葉がほとばしるのです。
【祈り】
神の御心のままに、御言葉どおりになりますように。(サムエル記下7章『ダビデ王の祈り』より)









