豊川 慎(湘南恩寵教会信徒説教者)
メッセージ:剣を鋤に、槍を鎌に
おはようございます。湘南恩寵教会の豊川慎です。
旧約聖書イザヤ書2章4節・5節には、「聖書における平和のビジョン」が明確に示されています。4節の最初には、「主は国々の争いを裁き、多くの民を戒められる。」とあります。主なる神が、互いに武力をもって相争っている国々に裁きを下し、もう互いに争うことを止めるよう戒められます。
これまで争っていた民たちに対して、「剣を打ち直して鋤とし 槍を打ち直して鎌とする」(イザヤ2:4)ように、との戒めです。「剣」や「槍」というのは、戦争のための道具です。「鋤」と「鎌」は、農耕の道具であり、平和を象徴するものです。つまり、戦争の道具を平和のための道具へと打ち直す、という平和のビジョンが示されています。
ニューヨークの国連広場には、「イザヤの壁」(Isaiah Wall)というものがあります。その壁には、英語で、イザヤ書2章4節の言葉が刻まれています。争いと暴力が絶えないこの世界にあって、今こそ、非戦と平和を願って、イザヤ書のこの平和のビジョンに耳を傾けなくてはならないのではないでしょうか。
5節には、「ヤコブの家よ、主の光の中を歩もう」と記されています。絶望的な状況にあって、希望の光が全く見い出せないような暗黒の夜が、いつまでも続くように思える状況にあっても、主が照らして下さる光のみが、唯一の希望であるのかもしれません。
他者を愛することを学ぶとき、主の光に歩む時、平和はきっと訪れることでしょう。ここに確かな希望があることを覚え、祈り続けましょう。
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