あさのことば

禁断の木の実

放送日
2025年10月5日(日)
お話し
赤石純也(青葉台キリスト教会牧師)

赤石純也(青葉台キリスト教会牧師)

メッセージ:禁断の木の実


 おはようございます。青葉台キリスト教会の牧師の赤石純也です。

 聖書によると、エデンの園の中央には、「命の木」と「善悪の知識の木」(創世記2:9)がありました。しかし神様は、「善悪の知識の木からは、決して食べてはならない。食べると必ず死(ぬ)」(創世記2:16)とおっしゃいました。俗に、「禁断の木の実」と言われるのは、この「善悪の知識の木の実」のことです。

 どうして、善悪の知識が禁断なのでしょうか。善悪をわきまえることは当然のことではないでしょうか。聖書の言わんとしているのは、こういうことです。

 善悪の木の実を食べてしまったアダムは、神様から「食べたのか」と問われたとき、「この女が渡したから」と言って、妻のせいにします(創世記3:11-12参照)。そのとき、アダムの心は死んだ。つまり、私たち人間の善悪の知識は、無自覚のうちに、人を悪、自分を善としてしまう。そのとき、あなたは、本来の命を損なっている。自分の命を損ない、人の命も損なってしまう。これが、聖書の教えです。

 周囲の人を、たとえそれが家族であっても、職場の同僚であっても、人のことを、善悪の知識の目で見ていませんか。善悪の知識を手放して、思いやりと愛の眼差しを向けてみてください。そこに、実は、あなた自身の命が約束されています。

 善悪の木の実に手を伸ばしている自分に気づいて、命の木・愛の木の実に心を向けてみてください。それが、あなた自身の命となり、相手の人を生かす命ともなるでしょう。

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