7月18日(金) エゼキエル8章
そこで彼はわたしに言った。「人の子よ、見たか。あなたは、これより更に甚だしく忌まわしいことを見る」と。(エゼキエル8:15)
日本聖書協会『聖書 新共同訳』エゼキエル書8章15節
8章から11章は、新たな預言が記されています。エゼキエルのところに、捕囚の民の長老たち指導者がやってきました。彼らは、エルサレムの将来について相談にやってきたのでした。なぜなら、彼らはまだエルサレムに希望を持っていたからです。そのような彼らの前で、エゼキエルは再び幻を体験します。
彼は、まずエルサレム神殿の外庭に連れてこられます。すると、平野で見た神の栄光があり、「人の子よ、目を上げて北のほうを見なさい」と促されます。見ると、そこには偶像がありました。さらに、「あなたは更に甚だしく忌まわしいことを見る」と言われ、順に神殿の内側へと運ばれます。そこで見たのは、忌まわしい生き物や偶像の壁画に香を焚いて礼拝するイスラエルの指導者たち、バビロニアの神タンムズの崩御を泣く儀式に身を任せる女たち、聖所で太陽神を拝む祭司たちの姿でした。
エゼキエルが見たのは、神殿の内部まで腐敗したエルサレムの罪の悲惨な様子でした。そこで彼に神は言われます。「わたしも憤って行い、慈しみの目を注ぐことも、憐れみをかけることもしない」(18節)。罪の悲惨さを目の当たりにした預言者に言葉はありません。ただ、神の怒りの正しさが人を貫いているのです。
【祈り】
主よ、罪の悲惨さとあなたの御怒りの正しさを厳粛に受けとめて、わたしはただ御前にぬかずきます。