5月16日(金) 士師記4章
「わたしも一緒に行きます。ただし今回の出陣で、あなたは栄誉を自分のものとすることはできません。主は女の手にシセラを売り渡されるからです」
日本聖書協会『聖書 新共同訳』士師記4章9節
4章では、女預言者デボラが先頭に立ちます。絶対的男性優位のこの時代に、女性が明確に預言者として立てられていることはまれです。デボラは、裁判官のような役割を担って、それによって民のリーダーとして物事を裁いていたようです。
この時代のイスラエルは、カナンの王ヤビンの支配下にあり、家臣には、豪傑な将軍であったシセラがいました。ヤビン王は九百両という法外な数の戦車を有しており、誰もその軍事力に対抗できる者はいないと見られていました。
その中で、女預言者デボラは主から託宣を受けて、バラク王を呼び寄せ、共にヤビン王の将軍シセラと、その軍勢を戦車もろとも滅ぼすという預言を語りました。
そして神は、この戦いが御自身の戦いであることを示すために、勝利の栄光をバラク王にではなく、徹頭徹尾、女性の手にお与えになります。
デボラの預言のとおり、将軍シセラのこめかみに鉄のくいを打ち込んだのも、ヤエルという女性でした。豪傑なシセラが、毛布にくるまって熟睡している間に、女性にこめかみを打ち抜かれるなど、誰も想像できないことでした。神の描かれる筋書きは、私たちの想像を超えていくものなのです。
【祈り】
きょうのわたしの歩みの中に、わたしの想像を超えた神の御業があらわされますように。