12月17日(水) サムエル上26章
「主は、おのおのに、その正しい行いと忠実さに従って報いてくださいます。」
日本聖書協会『聖書 新共同訳』サムエル記上26章23節
荒れ野に逃げるダビデを執拗に追跡するサウルでしたが、「主から送られた深い眠り」に襲われ(12節)、寝床へのダビデの侵入を許してしまいます。絶体絶命のピンチです。しかしダビデは、「主が油を注がれた方」を殺してはならぬと部下を制します。
神は、アダムからエバを造られた時(創2章21節)、またアブラハムと契約を結ばれた時にも「深い眠り」を送られました(創15章12節)。そうして人の目から隠されたところで、神の不思議な御旨を示されました。ここでもまた特別な神の導きの手が働いているのを覚えます。それはダビデにとっては一つの試練だったかもしれません。部下が奮い立ったように、まさしくこれはサウルを殺して禍根を断つための千載一遇の大チャンスでした。しかし、ダビデはその誘惑に抗うように、神とサウルに対する正しさと忠実を貫き、王の槍と水差しだけを奪って去るのです。
ダビデは王の槍を返し、主が「おのおのに、その正しい行いと忠実さに従って報いてくださ」るとの確信を告白します。「正しさ」とは、慈しみに生きること、隣人の命を大切にすることです。「忠実」は「信仰」とも訳されます。真心から神に信頼し、そのご意志に忠実に従おうと願う者に、神は報いてくださるのです。
【祈り】
誘惑に打ち勝ち、神と人への愛を貫かれた主イエスの道に、私たちも続かせてください。









