4月18日(金) マルコ15章
すると、神殿の垂れ幕が上から下まで真っ二つに裂けた。
日本聖書協会『聖書 新共同訳』 マルコによる福音書15章38節
聖書は主イエスが十字架で死なれた後、不思議な出来事が起こったことを記しています。それは、神殿の垂れ幕が上から下まで真っ二つに裂けたことです。
神殿の垂れ幕とは聖所と至聖所とを隔てる幕のことです。この垂れ幕は、イスラエルの民が神に、そのままでは近づくことができないことの象徴であり、大祭司による贖罪が必要なことを意味していました。それが主イエスの死に伴い真っ二つに裂けました。これは、主イエスの十字架の上での死によって、神と人との隔たりが取り除かれたことを意味しています。それゆえ、主イエスの十字架の死は、すべての人が、導かれるままに遠慮することやためらうことなく神に近づくことができるようになったことを示しています。
主イエスの十字架の死は、私たちを罪の力の支配から解放するものです。主イエスの死は、神から離れた者としてではなく、神に近づき、神と共に生きるという永遠の命へと至る道を開いた希望に満ちたものです。この希望のもと、私たちは、主イエスを信じ、主イエスと共に、主の赦しに与る者として自分らしく歩み、世のためではなく神のために生きます。そして、この生き方こそ、人生の本来の豊かさを大いに示すものなのです。
【祈り】
主よ。あなたに大胆に近づき、あなたと共に永遠の命に至る道を歩ませてください。