旧約と新約をつなぐもの | マタイによる福音書 1章

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マタイによる福音書 1章

アブラハムの子ダビデの子、イエス・キリストの系図。日本聖書協会『聖書 新共同訳』 マタイによる福音書 1章1節

旧約と新約をつなぐもの

旧約聖書と新約聖書は、全体でひとつの聖書を構成しており、互いになくてはならない存在として、有機的につながっています。きょうから読み進めていくマタイによる福音書は、新約の最初に配置されるにふさわしく、旧約とのつながりを明確に示している書物です。

マタイは、アブラハムからダビデ、そしてバビロン捕囚を経てイエス・キリストに至る系図から語り始め、預言の成就としての救い主イエスの誕生物語が続きます。主なる神がその救いの御業を旧約の時代から計画しておられたことを、マタイは冒頭から明らかにします。

信仰の父アブラハムを大いなる国民の父とするとの約束、偉大な王ダビデの王座をとこしえに堅く据えるとの誓い、そして「神は我々と共におられる」を意味するイザヤ書のインマヌエル預言は、すべて時満ちてイエス・キリストの誕生によって実現したのだと、マタイは語ります。

そしてマタイが示す旧約とのつながりは、今を生きるすべての信仰者とのつながりをも示しています。神の御子、主イエス・キリストを救い主と信じる信仰によって、私たちの名前もアブラハムやダビデと同じように神の救いの系図に加えられているのです。

【祈り】

主よ、神の御子イエス・キリストを信じる信仰により、私たちもまた神の子とされていることを感謝します。

唐見 敏徳(忠海教会)