信頼すべき言葉をしっかり守る | テトスへの手紙 1章

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テトスへの手紙 1章

そうでないと、健全な教えに従って勧めたり、反対者の主張を論破したりすることもできないでしょう。日本聖書協会『聖書 新共同訳』 テトスへの手紙 1章9節

信頼すべき言葉をしっかり守る

この手紙は、パウロから教会の若い指導者テトスへの手紙です。テトスはクレタ島で、町ごとに長老たちを立てる務めを果たしています。パウロは、長老がどのような人であるべきかをテトスに書き送ります。「そうでないと」、健全な教えに従って勧めたり、反対者の主張を論破することが十分にできないからです。

「健全な教えに従って勧める」とは、主イエスが教え、使徒たちが伝えた教えを、健全に保つということです。教会には、しばしば健全ではない教えが入り込みます。この手紙が書かれた当時もそうでしたし、その後の教会の歴史の中でも繰り返し起こってきました。現代も同じです。

現代は、「反対者の主張を論破する」ことがはばかられる風潮があると言えるかもしれません。わたしも、「言えます」でも「言えるでしょう」でもなく、「言えるかもしれません」という言葉を選んでしまいました。

断定を避ける。いろいろな意見があることを尊重する。相手の主張を論破するのではなく、共感して受け入れる。現代では、こういったことが求められます。これらは大切なことです。しかし、論破すべき反対者の主張を、そのままにしてよいのではありません。信頼すべき言葉をしっかり守る者でありましょう。

【祈り】

さまざまな反対者の主張に出会っても、主よ、あなたの憐れみに信頼し、あなたの言葉に生かされますように。

長谷川 はるひ(新潟教会)