キリストへの時間

戒めてくださる神の愛

放送日
2025年1月19日(日)
お話し
申成日(広島教会牧師)

申成日(広島教会牧師)

メッセージ:戒めてくださる神の愛

【高知放送】

【南海放送】

 おはようございます。今朝の気持ちはいかがでしょうか。
 今朝は、自分の行ったことに対して、「戒めてくださる神の愛」について考えたいと思います。

 人が誰かに「戒められる」というと、多くは、その立場にある人に戒められるのだと思います。例えば、学校の先生や先輩、会社の上司、近所の年配の方などです。しかし、その場合は、自分のことを良く知っていて、信頼できる人でなければ、反発することも多くあるでしょう。子が親に戒められることもあります。子は「うるさい」、「面倒くさい」と思うこともありますが、そこには愛情があることも感じます。

 神が人を戒める時は、親が子を戒めるように、愛による戒めであることを覚えたいと思います。旧約聖書に、「十戒」というものが記されています。これは、神が愛する神の民に与えてくださった「十の戒め」です。神が、神の民を愛し、彼らを奴隷の生活から救い出して下さり、神の民として相応しく生きるために、「これだけは守って行きましょう」と言う意味で与えてくださったのが「十戒」です。

 この十戒の前半は、神に対することであり、後半は、人に対することです。イエスは、新約聖書の中で、この十戒を次のように要約して語られました。「『心を尽くし、精神を尽くし、思いを尽くして、あなたの神である主を愛しなさい。』これが最も重要な第一の掟である。第二も、これと同じように重要である。『隣人を自分のように愛しなさい。』」(マタイ22:37ー39)

 神様が人に与えてくださった戒めは、このように、「神を愛すること」と「人を愛すること」です。神が人を愛しておられるから、御自分の民にも、これだけは守って生きて欲しいと、二つのことを命じられたのです。

 旧約聖書に出てくるイスラエルの王として、最も信仰的で、人々から尊敬された王として、「ダビデ王」が出てきます。このダビデは、音楽が好きで、またよく詩を書く人でしたが、彼が書いた詩の中で、次のような詩がありました。

 「主は羊飼い、わたしには何も欠けることがない。主はわたしを青草の原に休ませ 憩いの水のほとりに伴い 魂を生き返らせてくださる。主は御名にふさわしく わたしを正しい道に導かれる。死の陰の谷を行くときも わたしは災いを恐れない。あなたがわたしと共にいてくださる。あなたの鞭、あなたの杖 それがわたしを力づける。わたしを苦しめる者を前にしても あなたはわたしに食卓を整えてくださる。わたしの頭に香油を注ぎ わたしの杯を溢れさせてくださる。命のある限り 恵みと慈しみはいつもわたしを追う。主の家にわたしは帰り 生涯、そこにとどまるであろう。」(詩編23:1-6)

 この詩は、ダビデが神を羊飼いとして、また自分を羊として例え、羊飼いによって守られ、導かれる羊の気持ちを描いた、とても美しい詩です。自ら羊飼いでもあったダビデですから、よくその気持ちを考えたと思います。ここに、羊を導くとき、羊飼いの手には「鞭と杖」があったことを覚えます。杖は、周りの猛獣から羊たちを守るために用いましたが、鞭は、羊たちが間違った道に行かないように、戒めるために用いたそうです。

 「愛の鞭」という言葉がありますが、まさに神様は、わたしたちを愛しておられる方ですから、わたしたちが正しい道へと歩むように、「戒め」を与えてくださる方です。聖書の中には、そのような愛による戒めが多く記されています。わたしたちは、神を怖がることなく、戒めによる神の深い愛を覚えて、神に従って生きる者になりたいと願います。神は、あなたのことを間違いなく愛しておられます。

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