あさのことば

幼子、乳飲み子の賛美~詩編8編から~

放送日
2026年9月1日(火)
お話し
新井主一(高島平キリスト教会牧師)

新井主一(高島平キリスト教会牧師)

メッセージ:幼子、乳飲み子の賛美~詩編8編から~


 おはようございます。高島平キリスト教会牧師の新井主一です。

 今日から9月が始まり、多くの学校で新学期がスタートして、登校中の学生たちの「おはよう」という挨拶が、特に清々しく響くことでしょう。
 
 昨日は、聖書の詩編8編の言葉から、八方塞がりの現実にあっても尚、「天に輝くあなたの威光をたたえます」(詩編8:2)と、神を讃えることができる信仰を教えられました。
 
 しかし、面白いことに、この詩編は続けて、「幼子、乳飲み子の口によって」(詩編8:3)と、この賛美を歌うのが「幼子、乳飲み子の口」であることを明らかにするのです。「天に輝く主なる神様の威光」と「幼子、乳飲み子の賛美」とは、どうすれば釣り合うのでしょうか。

 どうやっても無理です。そこには、それこそ、天地の開きがあるわけです。つまり、ここでは、天と地がひっくり返っているんです。それ以外、この状況を説明することはできないからです。

 最も権威ある方が、最も弱い者たちの口で賛美されている。天に輝く主なる神様の威光を讃えるために、たとえ、世界的なオーケストラを招集したとしても、全くお呼びではありません。しかし、演奏どころか、歌うこともできない、泣き叫ぶことしかできないような幼子の賛美が、天に輝く主なる神の威光を讃えるのです。これが、聖書の論理なんです。

 あるいは、この幼子や乳飲み子というのは、この詩を謳っている本人なのかもしれません。その場合、天に輝く主なる神様の威光があまりにも偉大すぎて、それを讃える術など知らない、そのなんとも拙い自分自身を、幼子や乳飲み子にたとえているわけです。

 つまり、私たちが泣き叫ぶことしかできない弱いものであっても、それは問題ではないということです。主なる神の方が、その貧しい賛美を喜んでくださるからです。

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