あさのことば

通勤電車に揺られながら、恐怖から解き放たれた話

放送日
2026年4月23日(木)
お話し
伊藤築志(田無教会牧師)

伊藤築志(田無教会牧師)

メッセージ:通勤電車に揺られながら、恐怖から解き放たれた話


 おはようございます。東京都西東京市、田無教会の牧師をしております、伊藤築志です。

 今日は、私の思い出話をします。私は牧師になる前、22歳から34歳までの12年間を、一般企業の会社員として過ごしました。通勤時間を合わせて、1日10時間から12時間、日によってはそれ以上の時間を仕事のためにささげていました。

 仕事が好きだったから働き続けていたのではなくて、生活のためだ、お給料のためだ、と自分に言い聞かせて、頑張ってかじりついていた感じです。お給料という生活の保障を失うことに、けっこうな恐怖を抱いていたからです。

 さて、そんな会社員生活を始めて11年と少しが経った、ある朝。通勤電車に揺られていた時、私は不思議な体験をしました。突然、「牧師として教会で働こう。そのためには、給料のために働くのを辞めなければならない。」という思いに駆られたのです。

 当然、そんなことは、就職してから11年間、考えたこともありませんでした。自分でも驚きました。でも、一時の気の迷いではありませんでした。思いは膨れ上がるばかりで、収まらなかったのです。その数か月後、私は熟慮の末、会社を辞めて、牧師になるための学校に入学することを決断しました。

 生活の保障を失うことへの恐怖から、今まで下すことのできなかった「会社を辞める」という決断。その決断の背後には、私を恐怖から解き放つイエス・キリストの存在があった、と考えざるを得ません。

 キリストは、確かに語りかけておられます。「だから、何を食べようか、何を飲もうかとあくせくするな。また、思い悩むな。」(ルカ12:29・聖書協会共同訳)と。

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