あさのことば

聖書とキリスト~霊感された聖書

放送日
2025年10月28日(火)
お話し
牧野信成(長野まきば教会牧師)

牧野信成(長野まきば教会牧師)

メッセージ:聖書とキリスト~霊感された聖書

「この書物は、キリスト・イエスへの信仰を通して救いに導く知恵を、あなたに与えることができます。聖書はすべて神の霊の導きの下に書かれ、人を教え、戒め、誤りを正し、義に導く訓練をするうえに有益です。」テモテへの手紙二3章15-16節

 おはようございます。長野まきば教会の牧野信成です。

 「聖書は霊感された神の言葉だから誤りがない」と、聖書信仰に立つ教会は信じています。では「霊感」とは、どういうことを意味するのでしょうか。

 神が預言者に聖霊を送って、預言者は自分が人間であることも忘れて、ただ霊の導くままに神の言葉を書き留めた、という理解が昔からありました。これを「機械霊感」と言います。

 しかし、丁寧に聖書を読んでいると、預言者が神の霊に促されて言葉を語るのはその通りですが、エレミヤのように、その務めに苦しみながら語った預言者がありますし、ヨナのように、その言葉に従わずに逃亡を図った預言者もありました。

 さらに、エレミヤには、バルクという弟子がいて、先生の語った言葉を書き写して保存する役割をした者がいたことがわかります。つまり、聖書を書き記した人々は、神から受け取った言葉を丁寧に自分の言葉に直しながら人々に伝えて、それを周りの人々が本にして、周囲に、また後世に伝えたことがわかります。

 聖霊による神の働きは、このすべての過程を含んでいて、それゆえに誤りなく伝えられた、と理解するのが、「有機霊感」を信じる私たちです。

 そして、「誤りがない」といっても、それはパウロが語るように、「キリスト・イエスへの信仰を通して救いに導く」ために誤りがないことを意味するのであって、何でもかんでも「誤りがない」と主張することは、かえって神の御旨を損ねてしまいます。

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