10月21日(火) コヘレト10章
愚者は労苦してみたところで疲れるだけだ。
都に行く道さえ知らないのだから。
日本聖書協会『聖書 新共同訳』コヘレトの言葉10章15節
会社員時代、「このプロジェクトのゴールはどこですか」と何度も問われました。目指すゴールが誤っていると、結果を出せないばかりか、多くの人の努力が報われないからです。
コヘレトは、「愚者は労苦してみたところで疲れるだけだ。都に行く道さえ知らないのだから」と嘆きます(15節)。この愚者は、城壁に囲まれ、安心して豊かな生活が待っている都に続く道を知らない人でした。もしかしたら、自分勝手に都に続く道はこれだと思い込み、誤った道を日々労苦して歩んでいたのかもしれません。その労苦は報われることはなく、疲労感が残るだけです。
私たちは、この愚者を笑えるでしょうか。私たちもまた、自分の力のみに頼り、人生の意味や目的を探そうとする者、迷走の果てに、虚しさに涙する愚者の一人ではないでしょうか。
そんな私たちに、主イエスは「わたしは道であり、真理であり、命である。わたしを通らなければ、だれも父のもとに行くことができない」と語りかけます(ヨハ14章6節)。私たちは、神の都に至る道を自力では歩めない者です。そんな私たちが神の都にゴールできるかどうか、それは神の都に続く道である主イエスに人生を懸けるかどうかにかかっています。主イエスは、主イエスに人生を懸ける私たちに応えてくださる方です。
【祈り】
主よ、ますます主イエスに心を向け、主に従う者としてください。