9月19日(金) ローマ16章
あなたがたの従順は皆に知られています。…なおその上、善にさとく、悪には疎くあることを望みます。
日本聖書協会『聖書 新共同訳』ローマの信徒への手紙16章19節
ローマの信徒への手紙の最終章で、パウロは一人ひとりの名前を挙げて挨拶を連ねます。しかし、突然厳しい戒めの言葉を記します。正統な教えに反して不和やつまずきをもたらす人びとを警戒するようにと勧めるのです。背景には当時のローマ教会におけるさまざまな混乱がありました。その混乱の原因は、神の御心よりも自分の考えを優先させる姿勢から来るものでした。それは言い換えれば、キリストに完全には従順でなかったということです。
イエス・キリストは父なる神の救いのご計画に完全に従順に従い、私たちの救いのためにへりくだってくださいました。だからこそクリスチャンはキリストに従順に生きようとするのですし、ローマ教会の人びともそうだったのでしょう。パウロもそのことを認め、喜んでいると言います。けれどもなお、それは完全なものではありませんでした。すべてのことは罪を入り込ませる機会となります。自分は従順だ、自分こそが神の御心に適っていると思う心が高慢にさせることがあるのです。
悪魔の策略に絡めとられないために、善にはさとく、悪には疎くあるようにと勧められています。神は必ず悪魔を打ち砕いてくださいます。その神に信頼したいと願います。
【祈り】
私たちが直面する試練をあなたは恵みの実現のために用いられますから、忍耐強く歩ませてください。