8月25日(月) ローマ5章
一人の人の不従順によって多くの人が罪人とされたように、一人の従順によって多くの人が正しい者とされるのです。
日本聖書協会『聖書 新共同訳』ローマの信徒への手紙5章19節
5章の後半では、アダムとキリストが対比されています。アダムとキリストの共通点は、一人の人の行為が、多くの人またすべての人に決定的な影響を与えることです。アダムの堕落の効果が彼一人のものに留まることなくすべての人に及んだように、キリストの贖いの業も、その効果は彼一人のものではなく、私たちすべてに及びました。彼らはいずれも契約の代表者でした。それゆえ、その効果が彼らによって代表される人びとに及んだのです。
しかしパウロは共通点だけでなく、相違点も明らかにしています。第一は、動機の違いです。アダムの動機は「自己主張」でしたが、キリストの動機は「自己犠牲」でした。
第二は、性質の違いです。アダムの行為は、神の御心に背くことでしたが、キリストの行為は、神の御心に従うことでした。
第三は、効力の違いです。アダムの不従順は、有罪判決をもたらしました。すなわち、死がすべての人を支配するようになりました。それに対してキリストの従順は、ご自身の民に義と赦しをもたらしました。
イエス・キリストは恵みの契約の代表者です。それゆえ、キリストが勝ち取ってくださった義と赦しが確かに私たちに与えられています。
【祈り】
主よ、契約の代表者として私たちのために獲得してくださった大いなる恵みに感謝いたします。