リジョイス聖書日課

ヨハネ12章12-19節 ろばの子に乗った王を仰ぐ

放送日
2025年8月15日(金)
お話し
木下裕也(岐阜加納教会牧師)

8月15日(金) ヨハネ12章12-19節

「シオンの娘よ、恐れるな。見よ、お前の王がおいでになる、ろばの子に乗って。」
日本聖書協会『聖書 新共同訳』ヨハネによる福音書12章15節

 ろばの子に乗った王のみもとで、私たちは知りました。

 剣は私たちを幸せにはしない。剣は人間の命を奪うことしかできない。人間同士が命を奪い合うことにしか用いられない。富もまた私たちを幸せにはしない。富のあるところ、私たちはそれを奪い合って、肥え太る者たちの一方で、奪われ、飢えて死んでいく人びとを生みだす世界をつくることしかできない。強さは私たちを幸せにはしない。私たちが強い力を持ったなら、果てしなくおごり高ぶり、力の弱い者たちをおさえつけることにしかその力を用いることはできない。

 聖霊によって霊の目を開かれた者たちは知るのです。ろばの子に乗った王のみもとでこそ、人は真に幸せな命を生きることができる。この王はどんなに小さな命も殺さず、豊かに生かす王であられる。どんなに弱い存在をも愛し、慈しむ王であられる。この王の統治する国にこそ、まことの愛と平和が満ちている。命の喜びが満ちている。

 ろばの子に乗った王こそ、まことの王です。この王に従っていく道こそ、愛と平和の道です。この道を歩む者は幸いです。それゆえ、私たちはこの王にぬかずくのです。

 【祈り】

 私たちの目を開き、ろばの子に乗った王をさやかに仰ぐことができるよう、助け導いてください。