大宮季三(横浜中央教会牧師)
メッセージ:聖書はノイズ?
おはようございます。横浜中央教会の大宮季三です。
随分前から、「本が売れなくなっている」と言われます。「忙しい」ことが読書離れの理由に挙げられますが、実際は多くの人が、一日に数時間スマホ画面を見ている、というデータがあります。つまり、「時間がない」ことが直接の原因ではなさそうです。
スマホを手放せない大きな理由は、欲しい情報だけを、ピンポイントで即時に得られる点ではないでしょうか。効率を追い求める私たちは、本を開いたときに飛び込んでくる寄り道や余談を、「ノイズ」として切り捨ててしまいがちです。しかもスマホは、私たちの好みや過去の検索履歴を学習し、私が欲しがる情報を流してくれます。「自分に必要なものだけ」という狭い枠に、知らず知らずの内に閉じ込められています。
そう考えると、聖書は、ノイズの極みと言えるかもしれません。分厚くて難解。しかも、「あなたは罪人だ」と不意に突きつけてくる。まさに、聞きたくない言葉です。しかし、聖書が目的にしているのは、私たちを責め立てることではありません。その先にある「それでも神はあなたを愛している」という豊かなメッセージへ、私たちを導くことにあります。
今この瞬間、「聖書を読んでみよう!」と思える人は、少ないかもしれません。それでも、あなたの人生に必ず必要な言葉が、聖書には詰まっています。聖書の言葉に触れる時間を持つことをおすすめします。
「神の言葉は生きており、力を発揮し、どんな両刃の剣よりも鋭く、精神と霊、関節と骨髄とを切り離すほどに刺し通して、心の思いや考えを見分けることができるからです。」(ヘブライ4:12)