石川亮(芸陽教会牧師)
メッセージ:出会い~神とモーセ
【高知放送】
【南海放送】
おはようございます。高知県安芸市本町二丁目、森澤病院裏手にある芸陽教会牧師、石川亮です。
今週も、この放送をお聞きくださるあなたと共に、御言葉の恵みにあずかることができることを嬉しく思います。
今月は、イエス様あるいは神様と、人との出会いについて、思いを巡らせています。イエス様、また神様と人との出会いにおいて、印象的な人物は誰ですか、と質問されるなら、私は、モーセとパウロと答えます。この2人が、神様、イエス様と出会った話は、私にとって非常に印象深いものです。
今週は、そのうちの一人、モーセを取り上げます。モーセは、ヘブライ人です。モーセの命を救うために、母親は、彼をナイル川湖畔の茂みに隠します。そこに、エジプトのファラオの王女が来て、彼を見つけ、育てるのです。
ある日、成長したモーセは、エジプト人から暴力をふるわれるヘブライ人を見ました。そのヘブライ人を助けるために、モーセは、エジプト人を殺害してしまいます。このことが他の人に知れたと感じた彼は、エジプトを脱出します。ファラオは、彼を捕まえようと追手を送ります。しかしモーセは、ファラオの手を逃れて、ミディアンに行き、そこで身を隠すように留まるのです。
そして、月日が経ち、モーセは、家庭を持ち、舅エトロの羊の群れを飼う仕事をしていました。おそらく、彼の家族も周りの人も、彼の過去に何があったかを知らなかったでしょう。彼は、どこにでもいる1人の家庭人として生きていたのです。
そんなモーセの人生が、大きく変わる出来事が起こります。彼は、羊の群れを連れて、神の山ホレブ、すなわち、シナイ山にやって来ます。そこで彼は、不思議な光景を見ます。彼の視線の先には、柴の間に燃え上がっている炎の中に、主の御使いがいました。私からすると、目の前に御使いがいることに驚いてしまうのですが、しかし、モーセはそうではありません。彼は、柴に注目します。なぜなら、柴は火に燃えているのに、柴は燃え尽きないからです。
彼は、道をそれて、その不思議な光景を見届けようとします。神様は、モーセが道をそれて見に来るのを見て、「わたしはあなたの父の神である。アブラハムの神、イサクの神、ヤコブの神である。」(出エジプト3:6)と言われます。
ここでモーセは、神様と出会います。続けて神様は、エジプトによる苦しみからイスラエルを救うべく、モーセをファラオのもとに遣わす、と言われます。かつて彼は、ファラオの手から逃れて、ミディアンの地に身を隠しました。しかし、再び神様によって、彼は、エジプトへ、ファラオのもとに遣わされるのです。
人は、神様と出会うことで人生が大きく変えられます。モーセは、過去を隠し、偽った者として生きてきました。しかし、神様と出会い、神様から務めを与えられることで、神の民、本当の自分として生きていくことになります。彼は、神様との出会いによって、失っていた大切なものを取り戻し、神様と共に生きるようにされたのです。
人は、神様に逆らって罪を犯し、堕落してしまったゆえに、神様から与えられたものを失いました。ですが、私たちが、主イエスと出会い、主イエスを信じることで、人生が大きく変えられ、私たちが失ってしまった大切なものが回復されます。つまり、人が罪から自由にされ、本来の自分の姿で、永遠の命に至る道をイエスと共に生きるようにされた、ということなのです。
ラジオを聞くあなたが、イエス様と出会い、信じることで、イエス様と共に生き、自分らしく生きる者とされるように願っています。
※ホームページでは音楽著作権の関係上、一部をカットして放送しています。